プログラム

日時

第1回

10/17

13:00 - 13:20

オープニング

13:20 - 13:45

自己紹介・集合写真撮影

13:45 - 14:45

実習 計算機環境, python基礎 中野 健一 (東工大理学院物理)

14:50 - 15:50

実習 numpy, pandas, matplotib基礎 内田 誠(東工大理学院物理)

16:00 - 17:00

実習 荷電粒子の運動量測定 内田 誠(東工大理学院物理)

第2回

10/31

13:00 - 14:00

講演 Belle II:フレーバーの物理 今野智之 (北里大学理学部物理学科)

14:15 - 15:25

実習 ハフ変換、pyroot 内田 誠

15:40 - 17:00

実習 Belle2 物理事象シミュレーション 内田 誠

第3回

11/14

13:00 - 14:00

講演 J-PARC・ハドロンの物理 藤岡 宏之 (東工大理学院物理)

14:15 - 15:25

前半講義トピックに関連した実習テーマ

15:40 - 17:00

Belle2 事象再構成, イベントディスプレイ

第4回

11/28

13:00 - 14:00

講演 RIBF・不安定核の物理 中村 隆司 (東工大理学院物理)

14:15 - 15:25

前半講義トピックに関連した実習テーマ

15:40 - 17:00

実習 Belle2 カットベースで信号抽出

第5回

12/5

13:00 - 14:00

講演 ATLAS:コライダーの物理 陣内 修 (東工大理学院物理)

14:15 - 15:25

前半講義トピックに関連した実習テーマ

15:40 - 17:00

実習 Belle2 機械学習ベースで信号抽出最適化

第6回

12/19

13:00 - 14:00

講演Super-K:ニュートリノの物理 久世 正弘 (東工大理学院物理)

14:15 - 15:25

前半講義トピックに関連した実習テーマ

15:40 - 16:00

クロージング

講演 RIBF・不安定核の物理

中村隆司(なかむら たかし)
東京工業大学理学院物理学系教授
専門は原子核物理の実験。原子核の特異構造、特に中性子数が陽子数より過多な特異原子核(不安定核と呼びます)の性質を調べています。さらに、このような研究から宇宙での元素合成や中性子星の謎に迫ることも目指しています。 こうした研究は地上の加速器を使った実験で行っていて、世界の拠点研究所になった理化学研究所RIビームファクトリー(RIBF)を主に利用しています。
講演では、原子核による宇宙の元素合成の仕組みを解説し、RIBFでの世界最先端の実験などを紹介します。
参考文献 「不安定核の物理」基本法則で読み解く物理学最前線8, 中村隆司著、共立出版

講演 J-PARC・ハドロンの物理

藤岡 宏之(ふじおか ひろゆき)
東京工業大学理学院物理学系准教授
専門はハドロン物理、ハイパー核物理の実験。ハドロンはクォークから構成される粒子の総称で、陽子や中性子、π中間子などが属します。J-PARCでは、Λ粒子が原子核に含まれているΛハイパー核の研究を行っています。原子核の内部で陽子と中性子の間に働く力(核力)と比較し Λ粒子とΛ粒子の間にどのような力が働くかを探ろうとしていす。
講演では、茨城県にあるJ-PARC におけるハドロン物理、ハイパー核物理実験を紹介したいと思います。

講演Super-K:ニュートリノの物理

久世 正弘(くぜ まさひろ)
東京工業大学理学院物理学系教授
専門は素粒子実験(ニュートリノ物理及びコライダー物理)。岐阜県飛騨市にあるスーパーカミオカンデは5万トンの純水を用いて「幽霊素粒子」ニュートリノを観測する他、陽子崩壊の証拠も探索しています。自然界のニュートリノ観測に加えて、茨城県J-PARC加速器で生成されるニュートリノビームを約300km離れたSuper-Kに向けて打ち込むT2K実験も行われています。
講演では、ニュートリノの性質およびそれを研究する実験の紹介をしたいと思います。

講演 ATLAS:コライダーの物理

陣内 修(じんのうち おさむ)
東京工業大学理学院物理学系准教授
専門は高エネルギー素粒子実験。
我々の宇宙を構成する物質・力の基本となる素粒子を調べています。「ATLAS」はスイス・ジュネーブのCERN研究所で行われている世界最高エネルギーの粒子衝突実験です。LHCと呼ばれる山手線の周長に匹敵する大きさの加速器で加速した陽子同士を衝突させます。衝突で発生する膨大な数の粒子の中に現れると期待される未知の「超対称性」粒子を探索しています。
講演ではATLAS実験で発見されたヒッグス粒子,未知粒子の探索について紹介します。

講演 Belle II:フレーバーの物理

今野 智之(こんの ともゆき)
北里大学理学部物理学科 助教 (2008年東京工業大学理学部卒業)
専門は高エネルギー素粒子実験(ニュートリノ物理とフレーバー物理)。
素粒子物理学における標準模型は暗黒物質の存在など、私たちの住む宇宙を完璧に説明することが出来ていません。茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK)では高エネルギーの電子と陽電子を衝突させるBelle II実験では、素粒子物理学の標準模型からの「ズレ」を観測することで私たちの宇宙を説明する手掛かりとなる新粒子の発見を目指しています。
本講演ではBelle II実験による新粒子探索への取り組みを、私が特に注目しているタウレプトン粒子の性質を中心に解説します。
また、10年近く前の東工大OBとして学生時代の思い出も紹介します。